2009年-中国の旅 (陽朔-桂林)

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薄暗い朝、待ち合わせの時間に遅れぬように気合いを入れて目を覚ました。朝食は米粉(ミーファン)だ。米粉の用いられた麺。そこに、かりっとした肉、ネギが乗っている。値段は3元、庶民の価格、お手頃だね。ちなみに、観光客のあまり入らないような店に入ったため、この値段で抑えられたんだと思う。でないと、倍は取られちゃうんじゃないかなぁ。喉ごしさわやか、日本人にぴたりとはまる米粉麺を食した後、レンタルサイクル屋を目指した。といっても、朝食を取った店から道路を挟んだところにある屋外レンタル屋さんだったんだけれど。

カゴも荷台もない自転車に乗り、目的地を目指す。兄ガイドを追っかけるだけで、目的地はまったく分からないけれど、そこはどうにかなるや精神で心配しないことにする。昨日夜に訪れた西街を通り、舗装のよろしくない山道をがたがたと北へ向かって走る。進行方向左手には山の壁、右手にはリージャンが広がる。片手運転でカメラを構えつつ遊んでいると、農村地帯に入っていった。これは絶対にツアーでは見ることのできない中国の風景! そこに根付く人々のリアルの姿を見ることのできる風景、華々しくはないが訪れて良かったと思った瞬間だった。

ふと、兄ガイドは道を外れ農村の中に入っていく。舗装された道路から一転の砂利道。(こういう道を知ってるとは、さすが現地人。ガイドを頼んで良かった!)。心の中で密かに感嘆する。しかし、10分後に思い知らされる事実。ただ道を間違えて迷い込んでしまったという事実。でも、誤ってくれたおかげでガイドブックからは読み取ることのできない姿を見ることができた。良い経験。

再び舗装道路に戻り、先を急ぐ。少し進んだところで改めて細い農道に入っていった。土埃をあげつつ、自転車が壊れるんじゃないか、という勢いで走る。畑に囲まれた小道を進み、目の前に現れた木々のトンネルを下る。視界が開けた。眼前には静かにリージャンが広がっていた。人っ子ひとり見あたらない、独占状態のリージャン。自転車を止め、少しだけ気持ちを落ち着かせた。15分くらい経っただろうか、兄ガイドが呼んでくれたエンジン付きいかだ(5人乗りくらい)が川縁にやってきた。ここまで乗ってきた自転車を積み込み、僕らも乗り込む。進行方向に備えられた二席分の竹製椅子に座る。優雅すぎる。人数が少ない分、昨日の川下りとは違ってまったりとリージャンと広がる風景を楽しむことができる。

釣り竿を使って魚を捕る現地の人、鵜を使って魚を捕る現地の人、現地の中国人を捕まえて侍らしている西洋人、人を見ていても多種多様、風景以外の見所満載だった。1時間半ほどの川下り&川上りは泊まっていた宿の近くの川縁(桟橋とかじゃない!)に到着したことで終わりを告げた。乗せていた自転車を降ろし、再度レンタルサイクル屋を訪れる。

自転車を返却したら、そろそろ陽朔ともお別れである。兄ガイドの操るバイクに乗り、西街のもっと西にあるバスターミナルに向かった。桂林行きのチケットを購入し、すぐにバスの時刻がやってくる。ノープランで訪れた陽朔を、言葉の通じない兄ガイドがしっかりとサポートしてくれて助かった。悪い出来事は何もなく、良い思い出しか残らなかった。兄ガイドに手を振り、出発を待つバスに乗り込む。丸1日居た陽朔を振り返りつつ、バスに設置されているテレビのメーカーがSONYと思いきやSONLSだったことに閉口し、かと思えばバスの運転手のあまりに荒い運転にびびり、でもいつの間にかそれにも慣れてしまい眠りに落ちていた。

桂林に着いたら宿のオーナーと奥さんが出迎えてくれた。優しすぎますよ。桂林のバスセンターからタクシーで宿に向かい、ひとまず休むことにした。傍らで広一くんがはしゃいでいる。元気だね! ちびっこ羨ましい。そんなちびっこの相手をしつつ、今日これからのプランを立てる。さすが、ノープランで桂林に乗り込んできただけある、桂林に戻ってきたというのに何も考えていない。とりあえず、独秀公園とその中にある独秀峰を訪れ、その後お土産を買い漁り、夜はぶらぶらと桂林を歩こうという適当なプランを立てた。

オーナーの奥さんの友達(以降、奥友)のタクシーに揺られ、最初の目的地である独秀公園に到着した。この公園の中には大学があり、しかも実際に講義が行われているという。実際に一部の棟で行われていた。後ろの方の席でぐっすり眠っている学生を見ると、あぁ、こういうところは日本と同じだなぁ、と親近感を覚えてしまう。急勾配の独秀峰に登頂し眼下に広がる桂林の街並を満喫し、買い物に行くことにした。

奥友のタクシーに揺られ着いたのは繁華街……ではなく、地元のマッサージ屋。なんか知らんが説明を受ける。マッサージだけで500元、その後は……と濁す奥友。マッサージを受ける個室のベッドはそれはもう楽しい動きをしていた。上下にグイングイン、って。500元は入場料で――言葉からいくらカモられるのか分からなかったので、丁重にお断りし改めて繁華街に連れて行ってもらった。

ニコニコドーの前でお姉さんがマイクパフォーマンスを見せている。すごい人だかりだ。熊本ではもう見ることのできないニコニコドーの雄姿を是非熊本県民に見せてあげたい。ニコニコドーの中に入ると人ひとヒト、人のバーゲンセール状態。しかし、どことなく懐かしさを感じる店内の雰囲気。そうだ、日本風なんだ、作りが。そんな桂林一栄えているデパートを見た後、繁華街の雑貨屋をいろいろと覗いた。気が付けば両手はお土産の袋で塞がっていた。いったん宿に戻り荷物を置く。その後、再び桂林に飛び出していった。宿から徒歩でぶらぶらと、日の沈み行く街を眺めつつ……。

帰宿は1時前。朝は陽朔でいかだに乗っていたのに、今は桂林の街の宿で眠ろうとしている。慌ただしくも充実した1日だった。目を覚ましたら、上海行きの飛行機に乗るために準備をしているだろう。明日は移動に疲れる日になりそうだ。そして、桂林滞在の思いに浸る日になりそうだ。桂林最後の夜を惜しみつつ床についた。

-海外旅行, 中国(桂林,上海)(Jul. 2009)
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