2007年-東南アジアの旅 (インドネシア-ソロ(スラカルタ)) [出発日]
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成田発が19時。逆算して、成田空港には17時ごろ着いておけば良いだろう。今回はふたり旅。熊本の友だちと行く。シンガポールを経由して、ジャカルタへ往く。ガルーダ・インドネシア航空を使えば、直でジャカルタへ往けるのだが、この旅にはシンガポール観光という計画も盛り込んでいるため、シンガポール航空を利用することにした。
シンガポールと日本の時差は1時間、シンガポールのチャンギ国際空港に降り立った時刻が深夜2時過ぎということは、日本時間にして3時になる。どおりで眠いわけだ。しかし、約6時間後、7時50分発の飛行機でジャカルタへ向かう。然るべき理由で、熟睡はできない。ゆっくりと体を休めることのできそうな場を探すついでにXBOX360で遊んでみたり、無料のネットラウンジを利用してみたり、気付けば2時間があっという間に過ぎようとしていた。少しでも身体を休めなくてはいけないというのに。ぶつぶつと自問しだした頃に目当てのスペースが目に飛び込んできた。ひとり掛けの赤いソファーがいくつも在る、多国籍の面々が広がるそのスペースで僕と友だちはしばしの休息を取ることにした。
朦朧とした意識の中、ジャカルタ行きの飛行機に乗り込み、気付けばジャカルタに着いていた。機内で賄われた朝食を思い出せないくらいだから、相当疲れていたのだろう。10USドルを支払い、VISA申請を完了する。そして、入国手続きを済ませ、インドネシアに足を踏み込んだ。アジアの空気が身体を包み込む、じっとりとした特有の熱気が汗を誘う。感慨に耽るのも幾分、我に返りジャカルタでゆっくりはしていられないことを思い出す。11時25分発のジョグジャカルタ行きの飛行機に乗り込まねばならないからだ。
インドネシアの国内線利用、簡単に事は運ぶと思っていた。だが、目的の航空会社の搭乗カウンターが見つからない。国際線ターミナルに集う案内係に尋ね、僕たちが目指すターミナルが"ONE"ということを知る。さて、ターミナルONEは、どこにあるのか。そのことを再び案内係に聞くと、「エアポートバスで行くんだよ」と教えてくれた。インドネシアのバスは、定位置に停まってくれる、ということを期待しないほうが良い。自らが歩んで、バスを停めるのだ。うざったい客引きを適当にあしらいつつ、ターミナルONEとターミナルTWOを行き来しているバスを探すこと数分、それは見つかった。陽があたっていないにも拘らず熱気を醸し出しているアスファルトの道路に出、バスを停める、そして乗り込む。
格安航空会社のライオンエアーのカウンターへ向かう。何の支障も無く手続きを済ませ、あとは搭乗を待つだけとなった。格安航空会社、実はちょっと不安だった。燃料費込みでジョグジャカルタまで片道5,000円は安すぎる。安かろう、悪かろうだったらどうしよう。結果的に、僕らをジョグジャカルタに運んでくれた飛行機の中にそのような心労を置いてきてしまったわけだけれど。ジョグジャカルタについたと同時に、僕と友だちは昼食を取ることにした。インドネシア料理を食べようと思ったが、お手軽なダンキンドーナツ&KFCを利用することにする。15,800ルピア、日本円に換算して200円弱。東南アジアでの金銭感覚で判断するならば……、超高い。ちなみに、僕らがインドネシアを訪れた時のレートは、1円が80ルピアだった。
空港からジョグジャカルタではなく、ソロを目指す。余裕があればジョグジャカルタから鉄道を利用してソロに行くのだが、友だちが社会人のため、如何せん時間的余裕が無い。そのため、少々リッチな旅程を立てていた。『地球の歩き方~インドネシア~』を覗くと、タクシーにてソロまでの料金が大体20~25万ルピア必要だと記してある。もう少し値切れるはず。空港内をうろちょろしてみたり、客引きの口車に乗ってみようとしたり、そうこうしているうちに交渉は完了した。15万ルピア。なかなかの価格(だと自分では思っている)。目的のホテルを探すのにものすごく手間取った(タクシーの運ちゃんが迷いまくった)が、無事に着くことができた。ホテル名はウィサタ・インダー、ツインの部屋が14万ルピア、日本円にして1,750円。ひとり当たり875円。ちょっと高めかもしれないが、ツインの部屋で、ということを考えるとなかなか良いホテルに出会えたのではないかと思う。そうそう、インドネシアの大部分のホテルってチェックインを済ませると、紅茶(もしくは、コーヒー)をサービスしてくれるんだね。これには少し感動した。紅茶は砂糖が沈殿するほど甘かったのが残念ではあったが。
少し体を休めた後、飲み物や食材を買出しに行くことにした。初めてのインドネシア闊歩。ドキドキしつつも、内心きょどるな! と自分に云い聞かせて、マタハリというショッピングセンターを目指した。マタハリに向かう前に、トリウィンドゥ市場やクレウェル市場をちら見してみたが、ウィークデイの為だろうか、閑散としていた。ソロの色や匂いを市場で感じたかったのだが、それは叶わぬ幻となってしまった。
マタハリに着く。1階は、携帯電話、ハンドフォン、の山、山。軽く20店舗はあったように思える。商売繁盛しているのだろうか。上階は、衣類や玩具、遊技場となっていた。ビリヤード場がワンフロアを占めていたのには驚いた。プレイしている人たちの様子を見て、ここでなら王様になれそうだな、と思ったりも。1階には携帯電話売り場以外に食料品売り場がある。そこで、幾ばくかの飲料品と食料品を買い込む。レッドブルはもう必需品。旅の始まりはレッドブルから。自分で決めたこの標語。他に、キャッサバのチップスを購入した。このチップス、後日再び出会うことになる。
買出しの後、夕食に出かけた。陽が落ちてからの行動は少し怖い。ソロはジョグジャカルタと違い(ジョグジャカルタにこの時点で行っていないが、おそらくソロよりは人の気があるように思えた)、人の気が少ない。強盗に遭おうものなら、もう何もできないだろう。そういうことを危惧してか、ホテルの目と鼻の先にある現地の料理屋に入った。とりあえず、一発目はナシゴレンで決定。あとは、英語でお薦めを聞いて決めることにする。店員はあまり英語ができないらしい。つたないやり取りの末、メニューは決まった。僕も友だちも4品ずつ頼む。計8品。確か、3~4万ルピアだったように記憶している。とてもリーズナブル。やはり、現地のお店は安くていいね。そして、味も申し分なかった。満たされたお腹を抱えて、ホテルに戻る。翌日は、いよいよ寺院めぐり初日。目指すは、スクー寺院とチュト寺院だ。五月蝿い虫にいい加減慣れつつ、レッドブルを飲み干し、床についた。