2007年-東南アジアの旅 (タイ-バンコク-ワット・プラケオ)
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起床は8時ごろ、日本時間10時。さっと支度を済ませ、本日のプランを実行しようと宿を出る。今回の旅の目的は、アンコール・ワットに行く! ただ、これだけ。そのため、バンコクで何をするか、まったく考えていなかった。とりあえず、機内で必死にガイドブックを読み、適当に訪問場所を見繕う。王宮(ワット・プラケオ)周辺がひとつのスポットらしい。細々した寺院が数多く広がっているが、時間もそこまで取れないだろうことを見越して、王宮以外に国立美術館と博物館に白羽の矢を立て、その後はサヤームにひとっ走り行ってみようと計画を立てた。
ワット・プラケオは、日本の寺院とはまったく違う、異彩を放っていた。とりあえず、金色にしとけ! って感じで、キラキラと光っている。目立っていた塔は、プラ・シー・ラタナー・チェディと言われるもの。雲が広がっていたため、陽の光で輝く様子は見られなかったが、それでも壮大だった。予備知識ゼロなので、適当に歩く。はっきりいって、時代背景等、何もわからない。だから、純粋に寺院を肌で感じ取るだけ。海外旅行者が多いんだろうなと思いきや、タイ人も多く見られた。そういえば、みな参拝していた。地元の人にとっても、この寺院は特別な場所だろうことが窺い知れる。
寺院、王宮とまわり、次は国立博物館に出向く。ここでも、別段観たいものがあるわけではなく、タイの博物館の雰囲気を味わってみたかった、ただそれだけだった。40バーツの入場料、しかしなぜか無料開放日だった。ちょっとラッキー。だらだらと展示物を観、英語の説明文を何となく読み、タイのことを分かった気になる。さて、次に美術館にでも移動しよう、そう思った矢先の突然の雨。博物館の入り口の椅子で、美術館に向かうべく雨の止むのをまったりと待つ。
美術館は、日本のそれとはやはり雰囲気が違う。日本の美術館は小奇麗に整っている印象、タイの美術館は小奇麗な中に若干の散らかりを感じる。ただ、その散らかりは悪い意味ではなく、美術館の雰囲気を形づくっているひとつであり、却ってタイにぴたりとはまっていた。展示物を観ると、直接脳に働きかけてくるものが多いことに気付く。気付けば閉館までぐるぐると観て回っていた。個人的に、博物館よりも全然美術館の方が楽しめた気がする。ただ、ガイドブックには小さく載っているだけ。やはり、寺院の方に目がいってしまうのだろう。
その後、サヤームに行く。トゥクトゥクで行こうと考えていたが、雨の心配があったため、メータータクシーを拾うことにした。明日乗る予定の電車の停まるフアランポーン駅を横目に目的地を目指す。目的地といっても、どこそこの店に行きたいということはない。適当にぶらぶらうしようということしか考えていなかった。
サヤーム駅に降り立つと、見渡すはビル群ビル群……。カオサンの街並みとはまったく違う、これがバンコクなのか、と眼を見張る光景であった。まずは、セントラル・ワールド内の伊勢丹に足を運んでみる。ただ単に、日本の企業が在るぞ、的なノリである。衣類は2、3000バーツのものが並ぶ。日本円に換算すると……、なるほど価格は同じか。だだっ広いセントラル・ワールドは複数の商業施設を抱え込んでいる。その広さは半端無い。日本にこれくらいの広さをもつショッピングセンターはあるだろうか、考えをめぐらせるがなかなか思いつかない。その後、屋台で軽めの夕食を取り、サヤーム・パラゴンに出向いた。理由は紀伊國屋があるというから。しかし、予想していたよりは大きくない。日本でいう中堅書店くらいの規模である。しかし、バンコクでは最大級の広さだと聞く。紀伊國屋散策を終え、閉店までCDショップに居座っていた。もちろん、CDを買うために。テクノ、もしくはクラブで流れるようなトラック、そしてタイ人が奏でるトラック、このふたつを条件に小一時間物色した。そして、3枚(1枚はCD3枚組)購入、日本円にして2200円のお買い物なり。意外と今回の旅でもっとも高いお土産となった。
陽の光がとっくに落ちてしまったサヤーム駅、いつの間にか雨が降り始めていた。結構な豪雨。仕方なく、帰りもメータータクシーを捕まえることにした。ハプニングなくG.Hに着く、そして翌日の予定を考える。アユタヤ訪問、シェムリアップへ向けて移動、計画はすぐに立った。